「自状の告白」

e0304099_20352747.jpg
あまねく天体に煌(きら)びやかに、また騒々しく犇(ひし)めく星たち、それらは古来から知られているように本当に球体なのであろうか?
円錐形や多面体、超楕円形やらクライン壺状、正三面体に一次元線型などが在(あ)ってもおかしくは無いと大いに疑問ではあるが、形はどうであれ、そこに棲(す)む者たちにとって、かけがえの無い母であろう事は間違い無い。
深遠極まり無い、謎めく無限宇宙の一箇処にある、類(たぐ)い稀(まれ)無き多様性に富んだ空奇(うつく)しい星「地球」にへばりつくように暮らす私たち(鳥もまた例外では無い)人類はもとより、鯨から微生物、山川草木石に至るあらゆる生命・非生命が、彼女から産まれ、育てられた者たちなのだ。
回転し高速飛行する球体(ととりあえずしておこう)の母をもつ私たち、母の寝返りやクシャミや欠伸(あくび)に恐怖や不安を覚える私たち、たかが太陽系内を右往左往するだけの技術(あの不様な宇宙服を見よ)でもって母から独立しようと無惨な努力を繰り返す私たち、母の美肌に毒薬をばら撒(ま)き、その芳香に死臭を塗りたくって平氣の無知で恥知らずの私たちは、彼女の愛智と慈悲の源である重力からひとときも、そう!瞬く間も無くだ!離れる事が不可能なのである。
私たちの深層意識が教える。母から離れよと。母を蹂躙(じゅうりん)し、ズタズタに切り刻んで憎悪の唾で埋め尽くし、同類はもとより、種の違う兄弟姉妹を自分たちの都合のためだけに、わけも分からないまま抹殺せよと。
惰眠(だみん)を貪(むさぼ)る洗脳されっ放しの人類諸君!
私たち人間族は、たった一人の例外も無く、常体の頂上への通過点で、嘘と狂氣をしこたま摂取しまくっている者たちなのだ。

肉体も精神も霊魂も宇宙線も素粒子も言葉も観念も、物質で在るという概念が数奇(すき)だ。
オブジェとオブジェンヌの恋心はいとも難解で単純である。
物質の将来とは如何(いか)に在(あ)ろうとするのか。
放射線被曝も大量虐殺も天変地異も革命世界も宇宙消滅も素晴らしいではないか!
一切皆空。すべては幻で夢に過ぎぬ。
夢魔も幻妖も悲劇も快樂もゼロの一雫(ひとしづく)なのだ。
[PR]
by hitohiso | 2013-01-02 20:37