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「無産と麒麟」

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非否定すべくは全的現在。

餓鬼!
浅墓で粗雑、煩(うるさ)く喧(やかま)しく、汚く醜い、まったくもって身勝手で、異常な程、反自然の存在。
乳児から幼児、少年少女に至るまで、可愛く純真な素顔の裏面の、狡猾(こうかつ)で陋劣(ろうれつ)、残酷で邪悪な、彼等の悲惨ふんぷんたる行為は、吾人に殺意を催させ、憎悪を湧き起たせる。
吾人もまた、彼等であった過去を記録(即ち現存)しているにも関わらず、彼等の謂(い)わば完璧な自信に翻弄(ほんろう)され、盲目的嫉妬と狂氣じみた憧憬(どうけい)とが錯綜(さくそう)する事実に、全的余白への片想いが成就出来ない怨恨(えんこん)を養育しているのであった。
余りにも反転しやすい、生命の淵源に蝕(むしば)まれて、吾人の罪障は、この先、より根深く掘り下げられよう。

私は私であると言い切れない現象が実存する。
幼心の完成は必要であろうが、幼子の陥穽(かんせい)には辟易(へきえき)するばかり。
無意味な洗脳教育に侵(おか)される、恐るべき子供達の未来は只今なのだ。
狭窄(きょうさく)で不氣味な意識の源とは、鏡に写る吾が身の姿であるし、時空を取り巻く吾等の縁(えにし)であるのは重重承知の上、暴力と危険に好き好んで身を晒(さら)すのは、真っ平御免蒙(こうむ)るのである。
交わったり広がり続けたりする平行線の定義が、そもそも不合理なのだから、確実な眞実など、夢魔ほどの奇跡も起こらないのは当然であろう。
分からぬ方へ解からぬ方へと突き進む吾人の性癖は、如何なる定理も公式も一顧だにしない魅惑に耽溺(たんでき)して已(や)まないのだ。

この愛し方には無理は在っても道理は無い。
アナーキーとは肉体なのだから。
by hitohiso | 2013-01-02 22:50