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☆死苦詩久(しくしく)笑う☆

この物語を、
全(すべ)ての死者と、
∀(すべて)の舞踏歌へ捧(ささ)ぐ。
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★Objet-Romance★

どうしたって愛さずには居(お)られない存在が、永遠に擁(いだ)かれながら、どう仕手(して)も虚空(こくう)をつかまえられなくて、焦(あせ)りと諦(あきら)めの寸法から、淫(みだ)らだけれども真摯(しんし)な言葉を吐く。
「愛さえ無ければ愛する事が出来るのだ」と。

「始めの氣分でしょ?」
「一等終わりから始めるのが数奇(スキ)だな」
熱を乱した私の基底と皮膚が同機して応(こた)えると、
「何だって抽象化するのが観念の仕業(しわざ)よ♪」
そう、儚(はかな)い純数性が囁(ささや)いて消える始末には、割り切れぬ想いが巣立って行くのである。

「今の心を観るが『観念』ならば、何度も助けられ、何度も救われたよのう」
と述懐(じゅっかい)する、空威張(からいば)りにも自負にも似た抑揚(よくよう)は、しぶとくほくそえむ身体を感動させ、魂までもエレクトさせるが、胎(はら)の知れた体が欲情するには未(いま)だ忍(しの)び無く、それかあらぬか、「恐怖や不安を克服するには悲哀が穏当(おんとう)だろう。」と、私と私が出合うエッジ(淵・ふち)が呟(つぶや)くのだった。

「どうせ全部自分なんだって!」
「それが違い無いからこそ訝(いぶか)しいんじゃないか」
「捻(ね)じ曲がった光のシャワーを浴びて仕舞ったんだ」
「そんなことは母なる闇を選んだのだからさ!」

地球の物理さえ儘成(ままな)らぬ身には、肉体を叛乱(はんらん)させて、器官への恩義を返さにゃならんぞ。
器官は空輪(うつわ)じゃから、聞く耳も見る目もありゃせん。
心も情も力も命も空(から)っぽなのじゃよ。

キチガイ・マチガイ・カンチガイの諸君に嘘は吐(つ)かん。
それとも、地獄へ突き落とされた優等生を睥睨(へいげい)しながら、重力への謝罪をいつまでも続ける氣かね?
この宇宙を服用し続けるしか能の無いように・・・・
by hitohiso | 2013-01-04 19:05