「だう仕手も無限を捕まゑられ無く、図星の夢幻性が逆様に仕舞わるる」
「焦りと諦めの寸法から、淫らで真摯な言葉を吐く仕上げぞ」
「愛さゑ無くば、愛すが可能ぞ」
「始めの氣分でせう!」
「一等終わりからのね!」
熱を乱した仮の人の、皮膚と基底が応ゆ。
「何だって抽象化するのが観念の仕業さ」
儚い純数性が、囁き消ゆるやうな始末。
到底割り切れぬ想ゐが、有象無象と無理数化して・・・・
「今の心と一緒に観ては、何度も助けられ、何度も救われたなあ」
仮の人はさう述懐しながら、空威張にも自負にも似た抑揚で、しぶとくほくそえむ。
仮の人の身体を興奮させ、魂までもエレクトさせるモノが一体何なのか、仮の人自身は知らぬ。
「胎の知れた体が欲情すは、未だ忍び無し」
「恐怖や不安を克服すは、悲哀が穏当なり」
己と己が出合うエッヂ・Edge・淵にて、何モノかが呟く。
「だうせ、全部自分なんだって!」
「ソレが違ゐ無きが訝し!」
「捻ぢ曲げた光のシャワーを浴びて御仕舞!」
「母なる闇を選みたが仕方無し!」
地獄へ突き落とされた天神を、重力からの謝罪し続ける仮の人。
仮の人が望むは、宇宙を服用し続けるしか能の無いやうな仕舞のみ・・・・。
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